体罰「指導の一環のつもりだった」83.7% 仙台市調査で

仙台市教委は5月22日、体罰・不適切指導の背景などを分析した中間まとめを、総合教育会議で公表した。関与した教員からの聞き取りでは、49件の体罰のうち83.7%に当たる41件で、「指導の一環のつもりだった」と回答があった。

同市では2014年9月から17年4月にかけて、2年7カ月という短期間に3件の同市立中学校生徒の自殺が相次いで発生。特に3件目の生徒に対して教員が体罰を行っていたことが明らかとなってからは、文科省から体罰に至った経緯などについて厳しく追及され、事実解明や再発防止に取り組むよう指導を受けていた。

市教委は17年7月から9月にかけて、体罰に関するアンケート調査を全市立学校の生徒および保護者を対象に実施。教員による体罰と不適切な指導計287件を確認したことを明らかにした。体罰は小学校35件、中学校12件、高校2件の計49件で、関与した教員は46人に上った。 体罰を受けて児童生徒が負傷したケースも6件あった。

この結果を重く受け止めた市教委は「体罰などの根絶がさらに教員に浸透するよう取り組みを進める」として、体罰・不適切な指導がどのような状況で起きているのか、また、教員がどのような心理状況になったときに起きがちなのかなどを、詳細に分析・整理、研修に反映させるとして調査に着手。体罰をした46人、暴言や威圧的態度など不適切な指導をした216人への聞き取りを行った。

体罰に及んだ理由は全49件のうち、「指導の一環のつもりだった」が最も多い41件で、「感情的になった」(6件)、「制止のつもりだった」(2件)が続く。238件あった不適切指導でも「指導の一環のつもりだった」という理由が最多で188件だった。

発生状況別では、体罰は34件が「授業中」。不適切な指導は、中学校の81件のうち「部活動」が32件と最も多く、小学校では授業中のほか、給食時間の不適切指導も目立った。

市教委は「児童生徒の状況や周辺環境が、教員の心の動きにどのように影響を与えていたのかに目を向けた詳細な分析が必要」としている。今後、発生状況や教員の心理などをさらに詳しく把握・整理するのを継続して行い、6~7月に最終報告を行う予定。それらの結果を踏まえて、▽再発防止に向けた取り組み▽教員自身の心の動きを客観視させる働きかけ▽さまざまな状況に対応できるような指導スキルの向上▽体罰・不適切な指導の外的要因除去――などに努め、研修などでは不十分だった部分をより強化していくとしている。