スポ庁が日大を初の聞き取り アメフト反則で証言食い違う

記者会見するスポーツ庁の鈴木大地長官
記者会見するスポーツ庁の鈴木大地長官

アメリカンフットボールの定期戦で日大の選手が関西学院大の選手に3週間のけがを負わせた反則行為で、スポーツ庁は5月24日、日大の常務理事2人から初めて聞き取りをした。大学スポーツの悪質プレーをめぐり、スポーツ庁が関係当事者から事情を聴くのは極めて異例。鈴木大地長官は同日の取材に対し「あのプレーが起こった時点で監督、コーチの責任はあるだろう」と述べた。

日大の内田正人前監督と井上奨コーチは23日、緊急記者会見し、反則行為を指示しなかったと全面否定した。内田氏は大学常務理事の職務を一時停止して謹慎する考えを明らかにし、井上氏はコーチ辞任を表明した。

加害選手は22日の会見で「1プレー目からつぶしてこい」と指示されたと述べ、「つぶせは、けがをさせるという意味で言っていると認識した」と証言した。井上氏は19日の会見では指示の有無を明らかにしていなかった。

加害選手による22日の記者会見を、外国メディアは日本の教育文化やパワハラと関連付けて報道した。米紙ニューヨークタイムズは22日付電子版で、加害選手の犯した反則タックルをきっかけに、権力の側にある人間が行う「パワハラ」やハラスメント(嫌がらせ)と呼ばれているものを含め、日本の文化に深く巣くう力関係について全国的な点検を引き起こすことになったと報じた。パワハラやハラスメントは弱い立場にある人間に無理を強いるものだと説明し、「今回の事件は『パワハラ』と権威への服従、日本で高く評価されているチームに対する不動の忠誠心への関心を際立たせた」と結論付けた。

一方、米国のAP通信は東京発22日の記事で、加害選手が「数秒もの間、腰を90度に曲げて謝罪した」と述べ、「それは日本における深い反省の印だ」と解説。アメフットについては「日本ではほとんどプレーされていない」と述べ、「暴力タックル」は野球と相撲と礼節で有名な国に多大な衝撃を与えたと伝えた。

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