全日中が第69回総会 新会長「全校長の緊密な協調を」

あいさつする山本新会長
あいさつする山本新会長

全日本中学校長会(全日中)の第69回総会が5月24日、東京都渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センターで開かれた。同校長会代議員169人を含む約600人の中学校長が出席した。新会長に選出された山本聖志東京都豊島区立千登世橋中学校校長は、就任あいさつで、「全国の中学校長の緊密な協調がなければ国家社会の発展に寄与することはできない」とさらなる結束を呼び掛けた。

総会の冒頭、直田益明会長が、同会によって2009年に提示・公表され、16年までに二度改訂された教育ビジョン「学校からの教育改革」を推進する上では「有言実行を行動理念とすることが重要」とし、「上からの改革ではなく、実践者・現場のリーダーとして積極的な改革を」と述べた。

議事では、新会長に山本聖志東京都豊島区立千登世橋中学校校長を承認。山本新会長はあいさつで、▽新学習指導要領の円滑実施▽働き方改革に向けた制度設計▽教育ビジョンの具現化と改訂時期・内容の検討--の三つを柱とする今後の取り組みへの意欲を述べ、「同会の目的達成に向けて全力で責務を達成する」と決意表明した。

議事ではほかに、今年度の活動方針を▽社会を生き抜く力の育成▽新しい時代に求められる学校づくりに向けたリーダーシップの発揮▽被災地の復興支援と災害の風化防止に向けた防災教育の充実――とし、「同会の活動の活性化」「学校の自主性・自律性の確立」「職責に見合った待遇改善」などに重点を置くとした。

また、10月の研究協議会を群馬県で開くと発表。研究主題を「新たな時代を切り拓き、よりよい社会を創り出していく日本人を育てる中学校教育」とし、従来の主題を大幅に見直したとした。

加えて、▽人間尊重の精神▽特色ある教育課程の編成▽災害からの復興への支援と防災教育の充実――の6項目を掲げた宣言・決議を採択した。

講演では、文科省白間竜一郎審議官が「当面する初等中等教育上の諸課題」をテーマに、新学習指導要領全面実施に向けた準備を説明。情報活用能力育成のためのICT環境整備については「現状に危機感をもっている」とし、教委に予算要求するなどして整備を進めるよう求めた。道徳教育の充実については、同省が作成した映像資料の活用を求め、「生徒一人一人が多面的・多角的に考察し、考えを深められる授業を」と強調。他の生徒との比較による相対的評価ではなく、「励ます個人内評価を行うこと」と改めて確認した。