東京23区の大学定員抑制 地方大学振興法が公布

東京23区内の大学定員を抑制する地方大学振興法が6月1日に公布されることが5月29日、決まった。政府は2020年には地方と東京圏の転出入の均衡を目指すとしているが、東京都は疑問視している。

地方大学振興法の正式名称は「地域における大学の振興および若者の雇用機会の創出による若者の修学および就業の促進に関する法律」。地方の大学振興や若者の修学・就業を促進させる目的で制定され、地方自治体への新たな交付金や、地方に就業する若者の奨学金返還支援制度の創設などを盛り込んだ。東京一極集中を是正するため10年間の時限措置として、政令で定めた東京23区にある大学は、学部の定員増を認めない。ただし、▽学部の改編を伴う新学部の設置▽留学生・社会人学生の受け入れ▽夜間・通信教育を行う学部・学科の設置▽収容定員増について、すでに投資・機関決定を行っている場合▽専門職大学の設置(5年間の経過措置)――は例外となる。

小池百合子東京都知事は地方大学振興法の成立を受けた25日の記者会見で「これまであらゆる場で『反対』を強く訴えてきただけに、遺憾に思っている」と発言。さらに「23区にある大学への受験が厳しくなり、これらの大学の付属校への受験にも影響を与える。国際的な大学間の競争が起こっている中で、日本国内でパイの取り合いをやっている。『地方創生』の名を借りて、教育論そのものを先送りにしてしまうというのは、いかがなものか」と強く批判した。