私立高の中退90人 前年度より40人増加

記者会見で私立学校の現状を話す全国私教連の委員ら

2017年度に経済的な理由で私立高校を中退した生徒数は全国で前年度より40人多い90人に上ったことが6月6日、全国私立学校教職員組合連合(全国私教連)の調査で分かった。学費の滞納率は逆に減少し、調査開始以来最低となった。全国私教連は制度化された就学支援金に含まれない施設整備費が支払えなかったり、家庭の経済状況が悪化したりしたことが中退者数増加の背景にあるとみている。

調査は全国私教連に加盟する42都道府県の私立高校595校にアンケートを送付して実施。経済的な理由による中退と3カ月以上学費を滞納した生徒数を調べた。34都道府県303校から回答を得た。

17年度に経済的な理由で中退した生徒は90人で前年度より40人増加した。都道府県別にみると、学校数の多い東京都が最も多く33人、次いで長崎県が10人だった。

18年3月末の時点で3カ月以上学費を滞納した生徒は128校630人で、ここ数年減少傾向にある。都道府県別にみると、青森、岩手、宮城の3県で生徒数当たりの滞納率が1%を超え、他の都道府県より高かった。

永島民男全国私教連中央執行委員長は「経済状況の厳しい家庭が私立を選んだ結果、学費の支払いが不安定になるケースがある。入学金や施設整備費が就学支援金の対象外であることをよく理解していない保護者も多い。公立が優位な地域では、私立学校に経済的に厳しい家庭が集まる傾向もある」と話している。