いじめメモ引き継がず 神戸市の前教育長

神戸市立中学3年の女子生徒の自殺を巡り、同級生らに聞き取りした内容を記録したメモを、市教委と当時の校長が隠蔽(いんぺい)していた問題で、市教委は6月6日、メモが存在するとの報告を受けていた雪村新之助前教育長が、その内容を長田淳教育長に引き継がずに退任したと発表した。メモは同校の現校長が存在を訴えてから、市教委が公表するまで、約7カ月間放置されていた。

長田教育長は6月6日、神戸市議会文教こども委員会の冒頭で「教育行政に対する信頼を失墜させた」と改めて謝罪。続けて市教委が、前教育長が当時の校長から「メモは存在する」と報告を受け、調査を命じていたが、後任の長田教育長に引き継ぎをせず2018年3月に任期満了で退任したことを明らかにした。

4月に就任した長田教育長はメモの存在について「引き継ぎを受けていない」と答弁し、「教育委員会として、メモが重要なものという認識が欠けていた。ご遺族には申し訳ない」と述べた。議員からは「組織ぐるみの隠蔽ではないか」という厳しい意見も出された。

教育新聞は、現在は社会福祉法人の理事長を務める前教育長にコメントを求めたものの、前教育長側は「6月6日に入院したため応じられない」と返答した。