デジタル教科書の活用ガイドライン 検討会議が初会合

「デジタル教科書のポジティブな面を示したい」と話す堀田座長(右)

学校教育法が改正され、2019年度から学校現場でデジタル教科書が教科書として使用できるようになるのを踏まえ、文科省はデジタル教科書の効果的な活用に関するガイドラインを、年内をめどに作成する。6月8日、文科省はガイドライン検討会議の初会合を開いた。座長の堀田龍也東北大学大学院教授は「デジタル教科書に対しては、健康面をはじめ懸念の声もある。こうした懸念を払拭し、学校現場が導入に前向きになるようなポジティブな面を示したい」と強調した。

ガイドラインには、協働学習や個別学習、障害のある児童生徒の学習上の困難の低減などで、効果的な活用方法を例示する。紙の教科書・ノートとの適切な使い分けや、教員のICT機器を活用した指導力向上、子供への健康面への影響などの留意点も示す。

初会合では、学習者用コンピューターやタブレット端末を使う際の健康面への配慮について、委員の柴田隆史東京福祉大学教授が報告した。同教授らが、小学校でタブレット端末を1年以上使用している児童830人を対象に調査したところ、約57%の児童がタブレット端末の画面に蛍光灯の光が映り込み、見にくいと感じていた。さらに3人に1人の児童が、目や首、肩などに疲労を感じていた。

こうした結果を踏まえ、同教授は▽デジタル教科書を使用する際の姿勢や視距離の注意点を示す▽適切な使い方に関する保護者の理解促進▽養護教諭との連携――などをガイドラインに盛り込むことを提案した。

検討会議はガイドラインの年内の策定・公表を目指す。並行して同省は、全国の小・中・高校・特別支援学校でのデジタル教科書の活用事例集も作成する。