英語民間試験の加点は2割以上 国立大学協会が例示

総会後の記者会見で協会の考えを説明する山極会長

国立大学協会は6月12日、大学入学共通テストにおける英語の民間資格・検定試験の英語全体の配点の比重について、加点方式とする場合は「2割以上」とする参考例を示した。同日に都内で開いた第1回通常総会で承認。出願資格とする場合はCEFR(セファール)のA2レベル以上とした。あくまで参考例であり、大学や学部によっては独自基準を設ける可能性がある。

英語の民間資格・検定試験の結果を、共通テストの英語の成績に加点する場合は、英語4技能の学習にインセンティブを与える観点から、適切な比重として英語全体の「例えば2割以上」とする。

民間資格・検定試験で一定レベルへの到達を出願資格とする場合には、その結果によって受験機会を著しく狭めるものにならないように留意し、一定水準として「例えばA2」レベル以上を受験資格にする。

両者を併用する場合には、一定水準としてA2レベル以上を設定し、それを超えるB1~C2までの水準ごとに加点する点数を定めて、英語の成績に加点する。

国語の記述式問題の加点についても参考例が示された。共通テストの国語の記述式問題で、大学入試センターが示す5段階の総合評価を念頭に、各段階ごとに加点する点数を設定。国語全体の「例えば2割程度」とする。

これらの基準はあくまでも参考例で、大学・学部による独自基準の設定は各大学の判断に委ねている。同協会では今年3月に共通テストにおける英語の民間資格・検定試験と、国語の記述式問題の活用に関するガイドラインを策定。参考例はガイドラインに基づき、参考例や留意点を整理した。

参考例を作成した入試委員会委員長の岡正朗同協会副会長(山口大学学長)は「現在のセンター試験でも各大学によって傾斜配点を行っている。高校からは、4技能を急に重視されても対応できないという声もあった。少なくとも2割以上は各大学で取り入れてほしいというのが協会としての考えだ」と述べた。山極壽一同協会長(京都大学長)は「入試システム全体を考えると、一点刻みは受験生にも大学にも厳しかった。もう少し柔軟な入試があってもいい。大学人が高校教育に無関心ではいられなくなっている。高大接続改革の端緒についたばかりで、これからが正念場ではないか」と話した。