大学の無償化要件固まる 専門家会議が報告書

文科省は6月14日、高等教育の負担軽減方策に関する専門家会議の第6回会合を開き、高等教育の負担軽減の具体的方策に関する報告書をとりまとめた。大学や高等専門学校、専門学校などの高等教育機関の無償化の要件を定めた。同省は2020年度からの実施に向け、具体的な制度設計の検討を急ぐ。

文科省や報告書によると、減免された授業料相当額を大学に交付し、住民税非課税世帯の子供に対して授業料を減免する。国立大は授業料と入学金の標準額を上限に減免する。公立大の場合は国立を上限に、私立大の場合は授業料が国立の授業料に私立の平均授業料と国立の授業料の差額の2分の1を加算した額、入学金は私立の入学金の平均額を上限に減免する。

短期大学や高等専門学校の4~5年生、専門学校も授業料と入学金を減免する。

年収300万円未満の世帯では授業料の減免と給付型奨学金の3分の2の額を、年収300~380万円未満の世帯では3分の1の額を支援する。他大学への転学や編入学により、4年間で学位を取得できない場合に限り、最大通算6年間まで支給を可能とする。

進学後の学習状況に一定の要件を課し、要件を満たさない場合には支給しない。1年間に取得が必要な単位数の6割以下しか取得していないときや、成績が下位4分の1にあるとき、1年間の出席率が8割以下であるなど学習意欲が低いと大学が判断した場合は、大学から学生に警告する。警告を連続で受けると学生は支給が打ち切られる。退学や停学、留年、1年間に取得した単位数が年間の標準的な修得単位数の5割以下、1年間の出席率が5割以下などの学習意欲が著しく低いと大学が判断した場合は、直ちに支給を打ち切る。

支援措置の対象となる高等教育機関には、▽実務経験のある教員が全ての学部で卒業に必要な標準単位数の1割以上の授業を担当▽理事に産業界の外部人材を複数任命▽シラバスの作成・公表、GPAなどによる客観的な成績評価指標の設定による厳格で適正な成績管理の実施▽財務情報と教育活動の開示――を要件にした。

経営に問題があり、指導対象となっている大学で、学生が継続的に定員の8割を割っている場合は、無償化の対象としないことも検討する。