自己肯定感は成績が左右 東大研究所の調査

子供の自己肯定感は成績と勉強の好き嫌いに左右されていた――。数値の低さが指摘されてきた日本の子供の自己肯定感を巡る実態が6月15日までに、東京大学社会科学研究所とベネッセ教育総合研究所の調査で分かった。成績が上昇したり、勉強が好きになったり、将来の目標がはっきりした子供は2年間の追跡調査で自己肯定感がアップしていた。東大の佐藤岩夫所長は「自己肯定感は、クラスや友達関係も重要な役割を果たし、保護者の意識や関わりも影響している」と分析している。

調査は2015~17年の毎夏、小1から高3までの児童生徒と保護者ら約2万1千組を対象に実施した。

自己肯定感を測るため「自分の良いところが何かを言うことができる」かどうかを尋ねたところ、17年では「できる」と答えた子供は55.3%、「できない」とした子供は43.4%だった。2年間にわたる変化を調べると、自己肯定感を維持している子供は31.1%にとどまった。48.7%の子供が「否定から肯定」(17.3%)か「肯定から否定」(16.9%)、「不安定」(14.5%)と回答し、子供たちの自己肯定感が揺れていることがあらためて確認された。

調査は自己肯定感と「成績」「勉強の好き嫌い」「将来の目標」「学校」「家庭」との関係に注目。成績が下位からアップした子供のうち、自己肯定感の否定から肯定に転じたと回答したのは22.0%に達し、自己肯定感を維持していた子供と合わせると51.2%だった。それに対し、成績が上位からダウンした子供のうち、自己肯定感が肯定から否定に転じたのは20.5%で、成績の上昇低下で自己肯定感が大きく変化する子供が2割いることが分かった。同様に「勉強の好き嫌い」「将来の目標」と自己肯定感の間には相関関係があった。