首相が虐待防止策を指示 目黒の女児虐待死事件受け

東京都目黒区で5歳の女児が両親からの虐待によって死亡した事件を受け、政府は6月15日、児童虐待防止対策に関する関係閣僚会議を開催した。事件の検証を進めるとともに、児童虐待防止に向けた体制強化を図る。安倍晋三首相は「政治の責任において児童虐待の防止に向けた抜本的な対策を講じていく」と述べ、加藤勝信厚労相をはじめ関係閣僚に緊急対策を講じるよう指示した。

事件を巡っては東京都が5月21日、児童福祉審議会児童虐待死亡事例等検証部会で、児童福祉分野の有識者らによる検証作業を開始した。女児が今年1月まで暮らしていた香川県でも、6月下旬には有識者による検証を始める予定で、東京都と情報共有を図る。国は「児童虐待等要保護事例の検証に関する専門委員会」(委員長・山縣文治関西大学教授)で検証する方針。

政府は児童虐待防止対策の課題に、▽児童相談所の体制強化▽児童虐待の早期発見・対応▽児童相談所間、自治体間の情報共有の徹底▽警察や学校、病院などの関係機関の連携強化▽適切な司法関与の実施▽保護された子供の受け皿となる里親、児童養護施設などの充実・強化――を挙げ、課題解消に向けた対策を1カ月程度をめどにまとめる。

東京都は6月14日、国に児童の安全確保を緊急要望。自治体間の情報共有や、児童相談所による関係機関からの情報収集の徹底を求める一方、児童相談所が地方公共団体や医療機関、児童福祉施設、学校などの機関から資料の提供を受けられるよう、機関側に応諾義務を課す児童虐待防止法の改正を求めた。