悪しき体質解消を 鈴木長官がメッセージ

メッセージを発表する鈴木長官

スポーツ界で相次ぐ不祥事を受け、鈴木大地スポーツ庁長官は6月15日、競技団体や大学に対しスポーツ・インテグリティ(誠実性・健全性・高潔性)の確保に向けたメッセージをまとめ、発表した。7月には大学スポーツに関する競技横断型の統括組織(日本版NCAA)の準備委員会を発足させ、大学スポーツのインテグリティ向上、ガバナンス体制の構築を支援する。

メッセージは、不祥事の背景に日本のスポーツ界にまん延する勝利至上主義や行き過ぎた上意下達、集団主義、科学的合理性の軽視といった悪しき体質があると指摘。相次ぐパワハラや暴力行為は、国民のスポーツに対する信頼や期待を裏切り、スポーツの価値を損ねると批判した。

各競技団体や大学関係者に対し、▽アスリートや指導者に対する教育・研修の強化▽アスリートの相談体制の充実、利活用促進▽問題事案に関する公正・迅速な調査と説明責任の履行▽運動部活動の安全確保に向けた大学の取り組みの充実――を要請した。

特に大学の運動部活動では、大学に対して学生の安全確保など応分の責任があるとし、大学がガバナンスを発揮させるとともに、運動部活動への関与の見直しやスポーツ・アドミニストレーターの配置、スポーツ分野を統括する部局の設置など適切な組織体制の整備を進めるよう求めた。

同庁はこれらを積極的に支援するため、日本版NCAAの創設に向け、7月に準備委員会を発足させるほか、問題や不祥事を公正に調査する方法を検討する。