キャリア教育で働くことの大切さ学ぶ 18年版子供・若者白書

キャリア教育で学んだことは、働くことの大切さ――。内閣府は6月19日、『子ども・若者の状況及び子ども・若者育成支援施策の実施状況』(2018年版子供・若者白書)を策定した。子供・若者の育成支援に関する教育や子育て支援、貧困対策、就業・自立支援などの施策をまとめた。18年版白書では、若者の就労に関する意識に着目し、キャリア教育の効果や取り組み事例を特集した。11年と17年の若者意識を比較すると、仕事よりも家庭やプライベートを優先する割合が増加した。

白書では「就労等に関する若者の意識」を特集した。16~29歳までの男女1万人を対象に、17年に内閣府が行った「子供・若者の意識に関する調査」(17年調査)と、11年に、15~29歳までの男女3千人を対象に同府が実施した「若者の考え方についての調査」(11年調査)を比較した。17年調査では、仕事と家庭・プライベートとのバランスについて、「仕事よりも家庭・プライベートを優先する」が63.7%、「家庭・プライベートよりも仕事を優先する」が12.7%、「どちらとも言えない」が23.6%だった。11年調査と比較すると、家庭やプライベートを優先する割合が増加し、仕事を優先する割合が減少した。

若者が感じるキャリア教育の効果

17年調査でキャリア教育や職業教育を受けた効果を聞くと、▽働くことの大切さ 61.7%▽自分の適性 44.6%▽ビジネスマナー 51.3%▽コミュニケーションスキルの重要性 61.0%▽就職先を選ぶ参考 50.4%▽自分の決断の参考 47.0%▽自分の考え方が広がった 58.0%▽抱いていたイメージが具体的になった 42.9%▽社会で必要とされるスキル・知識 49.8%――だった。

白書では、キャリア教育の効果的な取り組み事例として、高知県が行っている「とさっ子タウン」、岡山県立和気閑谷高校での地域と密着したキャリア教育、群馬県が子供・若者支援地域協議会と連携して行っている高校中退者への支援策を挙げた。

高知県の「とさっ子タウン」は、小4~中3の児童生徒を対象に、職業について考える体験型のワークショップ。「架空のまち」の中で、子供たちがさまざまな職業の仕事を選択したり、起業したりしながら、給料で得た仮想通貨で税金の支払いや買い物を行いながら、まちづくりを行っていく。

和気閑谷高校は、同校が所在する同県和気町役場と連携し、地域おこしへの協力者や地元企業関係者が学習支援員として常駐し、インターンシップの受け入れや生徒による商品開発などを積極的に展開している。小・中学校とも連携し、高校生が小・中学生に英語や理科の出前授業を行ったり、放課後学習支援を行ったりしている。

群馬県では、高校中退者が就業や学習相談などで相談できる環境を整備するため、子供・若者支援地域協議会と連携。本人の置かれている状況や意思に応じて、きめ細かな支援を行っている。

子供・若者白書は子ども・若者育成支援推進法第6条に基づき毎年作成しているもので、今回が9回目。非法定白書である青少年白書と通算すると60回目となる。