学部や学科単位の合併・譲渡も 経団連が大学改革提言

「地域国立大学機構」の設立を提言

日本経済団体連合会(経団連)は6月19日、大学間の再編・統合を進めて数や規模を適正化し、教育の質の維持向上を図るとした「今後のわが国の大学改革のあり方に関する提言」を公表した。人口減少社会に突入し18歳人口が下降線をたどる中にあっても、微増を続ける大学の現状に対し、従来の護送船団方式の行政を改め、スピーディーに改革に取り組むよう提言している。

提言では、地域の拠点大学を中心とした国立大学の再編・統合を掲げ、一法人が複数の大学を運営できるよう法改正の必要性を訴えた。持ち株会社方式の「地域国立大学機構」を設立し、機構傘下の大学間で研究や教育カリキュラム策定、教員の兼務などを共同で進める案を示している。

私立大学については、経営が悪化した大学の早期撤退や再編を促す仕組みづくりや、学部・学科単位での事業合併・譲渡の容認を求めた。

また、国立大学が自立的・持続的に維持拡大できる収益を上げるために、外部経営者に経営参画を要請してマネジメント力強化を図る案も提示。加えてオープンイノベーションによる事業の創出や、大学発ベンチャーの新株取得を容認する規制緩和など、財務基盤強化につながる施策も求めている。

大学改革が必要な理由として、直近の世界大学ランキングで日本の上位校が軒並み評価を下げている現状に言及。「わが国の大学改革は、今が最後のチャンスである」と危機感を募らせている。