児童労働の規制を求める NPOがセミナー、深刻化で

日本の児童労働の問題を訴えるACE代表の岩附氏

世界の児童労働問題に取り組むNPO法人ACE(岩附由香代表)は、日本における児童労働の問題を考えるセミナーを東京都千代田区の参議院議員会館でこのほど開いた。日本でも貧困を原因とする児童労働の問題が深刻化しつつあることから、ACEの岩附代表は「われわれが無関心でいる限り、日本の児童労働の問題はなくならない。児童労働を規制する法律が必要だ」と訴えた。

国際労働機関(ILO)によると、世界では1億5200万人の子供が労働に従事し、そのうち7300万人が危険・有害な労働に従事しているとされている。高所得国でも約200万人の児童労働があると推計されているが、日本の児童労働の実態はほとんど把握されていない。

ACEによると、日本の危険有害な児童労働問題には児童ポルノやJKビジネス、詐欺などの犯罪行為のほか、建設業や接待娯楽業でも問題事例がある。さらに高校生のアルバイトや、児童の芸能活動など個人事業主のケースでも問題が多いという。

NPO法人ライトハウス事務局長の坂本新氏はセミナーで、若い女性がアダルトビデオに強制的に出演させられる問題や児童売春、児童ポルノ被害での相談事例を報告。「アダルトビデオへの出演は成人女性の問題だといわれるが、高校生をターゲットにした手口もある。児童売春や児童ポルノでも、保護されるのはごくわずかだ」と指摘した。

首都圏青年ユニオン執行委員長の原田仁希氏は高校生や大学生であることを尊重せず、労働法を守らないアルバイト(ブラックバイト)の実態を取り上げた。「こうした職場では学生のアルバイトは安くて従順な労働力であり、一度入るとやめられない状況がある」と述べた。その上で、高校生という理由で時給を下げるなど、著しく待遇が低かったり、労基法違反となる午後10時以降の深夜残業をさせていたりしたケースに言及した。