採用前倒しの早期化を懸念 私大団体連、20年問題も

記者会見で就職活動早期化の是正を求める土屋明治大学学長ら

全国の500を超える私立大学が加盟する日本私立大学団体連合会は6月26日、都内で記者会見し、大学生の就職活動の早期化に懸念を表明した。東京オリンピック・パラリンピックの開催を理由に企業が採用を前倒ししようとする「就職活動2020年問題」の動きを危惧し、大学4年生の6月から採用選考を開始する現行のスケジュールを堅持するよう求めた。

現在の採用活動は経団連の指針で大学3年生の3月1日から広報活動を開始し、6月1日から採用選考活動を始めるスケジュールとなっている。連合会はスケジュールが形骸化していると批判した。その上で、東京オリンピック・パラリンピックの開催が就職・採用活動時期と重なるため、20年度卒の就職・採用活動にどう対応するか、不透明な状態にあると憂慮した。

企業が実施しているインターンシップのうち、1日だけの期間で就業体験を伴わない「ワンデーインターンシップ」について、連合会は、実質的な会社見学や企業説明会になっていると問題視。企業はインターンシップの呼称をやめ、エントリーに必須な条件ではないと明言すべきだと訴えた。

連合会就職問題委員会委員長の土屋恵一郎明治大学学長は「採用の前倒しは学生に対する『大学教育の成果に企業は関心がない』というメッセージになりかねない。学生がゼミや授業を就職活動で欠席するため、大学の教育研究に悪影響を及ぼしている。学業への影響を最小限にとどめる採用の在り方を企業と協議していきたい」と述べた。