埼玉県学力調査が縁結び 戸田市が西会津町と提携

教育交流提携を調印した戸田市と西会津町

埼玉県戸田市は、学力分析の共同研究や児童生徒の交流促進を目的とした教育提携を福島県西会津町とこのほど結んだ。埼玉県が独自に実施する縦断型学力調査に福島県が来年度から参加するのを機に、市町村レベルでタッグを組んで教育改革を進める狙いがある。

戸ヶ崎勤市教育長は「埼玉県学力調査をプラットホームにして、エビデンスに基づいた教育改革を進める。小さな自治体だけでできることは限られており、ネットワークを形成しながら優れた教育知見を広げていきたい」と話した。2016年度まで戸田市美谷本小学校で校長を務めていた江添信城西会津町教育長は「産官学民のリソースを活用している戸田市との共同研究を進めることで、企業の協力を得やすくなるメリットがある。ゆくゆくはウェブテレビによる合同教員研修や児童生徒との交流活動を実現したい」と述べた。

両市町は協定に基づき、▽埼玉県学力・学習状況調査を活用した分析研究▽時代に対応した新たな学びの実践▽教員研修▽児童生徒の交流事業――を進める一方、教員や児童生徒の交流促進を通じて指導力の向上や多様な学びの機会提供を目指す。

菅原文仁市長が6月28日の調印式で「市が進めてきた教育改革に西会津町が賛同してくれた。大変心強い」と強調すると、薄友喜町長は「少子高齢化が深刻な課題となる中、教育で町を活性化したい。戸田市に学びつつ、町の自然や歴史を提供していきたい」と意気込んだ。

埼玉県学力調査は、小学校4年生から中学校3年生までの各学年で実施している。IRT(項目反応理論)によって問題の難易度を統計的に設定するとともに、個々の児童生徒を追跡することから一人一人の学力の伸びを測ることができる。今年度、福島県郡山市と西会津町が調査に参加し、来年度には福島県全体が参加する。