SNSトラブル回避を伝授 先輩高校生が中学生に授業

身近なSNSのトラブルを中学生に考えさせる高校生

高校2年生が中学1年生にSNS(会員制交流サイト)の注意点を教える授業が7月5日、神奈川県鎌倉市の鎌倉女学院中学校・高校(錦昭江校長、生徒数991人)であった。高校生はグループごとに、実体験に基づいたクイズや劇を取り入れながら、SNSとの上手な付き合い方を中学生にアドバイスした。

授業に模擬裁判を取り入れたグループでは、友達の誕生会の写真をSNSに投稿しトラブルになった事例について、教室を法廷に見立てて中学生に考えさせた。検察役の生徒が「肖像権侵害の観点から問題がある」と述べると、弁護役が「あくまで友達の間でしか見ない。消去する手間を考えたら、深刻に捉えなくてよいのではないか」と反論。被告役の生徒が「私はただ楽しい誕生会の様子を伝えたかっただけ」と主張した。

後半では、授業を聞いていた中学生を高校生がタブレットで隠し撮りしていた写真を提示し、「この写真をSNSに無断で公開されるのは問題があるか」と問い掛けた。今度は後輩の中学生が検察役・弁護役に分かれてお互いの考えを述べ合った。

授業を終えた高校生は「模擬裁判で実際に考えてもらった方が分かってもらえると思った。中1の反応を見ながらアドリブも交えて進めることができた」と話した。授業を受けた中学生は「資料が手作りでこだわっており、分かりやすかった。これからインスタグラムなどを使うようになったら、将来のことや周りの人のプライバシーを考えて使うようにしたい」と感想を述べた。

指導した佐藤正二教諭は「高校2年生には、自分たちが経験したことを伝えることと、中学1年生に自分のこととして考えてもらうように授業を工夫することを強調した」と説明した。

同校では5年前から、情報科でこの授業づくりに取り組んでいる。今年は中学1年生の時に授業を受けた高校2年生が、教える側に立つ最初の学年となった。