吃音は個々に対応して 映画の公開機にシンポ

シンポジウムではパネリストが意見を活発に交わした

吃音(きつおん)の女子高生が主人公の映画「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」の公開を記念したシンポジウムが7月3日、吃音サークル「東京大学スタタリング」主催により、東京大学で開かれた。言語聴覚士や教員、吃音の当事者ら約60名が参加し、言語障害のある子供たちへの対応方法について理解を深めた。

吃音の悩みがあった原作者の漫画家、押見修造氏のほか、山田舜也・東京大学スタタリング代表、伊藤亜紗・東京工業大学リベラルアーツ研究教育准教授らがパネリストとして参加した。

シンポジウムでは吃音のある児童生徒に対する教員の接し方が取り上げられた。押見氏は自身の学生時代を振り返り「吃音の症状だけを切り出して対応を一般化するのは危険だ。当事者であっても、要望にはそれぞれに差があるので、個人個人に合わせて接することが大切である」と述べた。

質疑応答では、吃音を抱える人への対応について会場から意見が相次いだ。「『ゆっくり』『リラックスして』などの言葉は逆効果になる」「『どもってもいい』というスタンスで周囲に接してもらえると楽になる」といった切実な声もあった。

山田代表は思春期と吃音の関係について触れ、「思春期に入ると『どもると恥ずかしい』という意識が芽生え、症状が強く現れることもある。言葉がうまく出ないときでも、周囲にちゃんと向き合ってもらえると何に困っているか、何が言いたいのかを伝えられると思う」と語った。

映画は湯浅弘章氏が監督を務め、7月14日より新宿武蔵野館ほか全国で順次公開される。