避難所で手洗い励行を 感染予防対策まとめる

日本環境感染学会がまとめた被災地の感染予防対策の一部(同学会提供)

夏場の避難所生活では食事の前にせっけんと流水による手洗いを励行して――。日本環境感染学会は西日本豪雨の被害を受け、被災者個人ができる感染予防対策の要点を11日までにまとめ、公表した。食中毒や急性胃腸炎を防ぐには手洗いに加え、擦り込み式アルコール手指消毒液が有効だと呼び掛けている。

要点によると、暑い場所に放置されたおにぎりやおかず、中まで火が通っていない肉は特に危険で、腹痛や下痢、発熱を引き起こしやすい。トイレの使用後もせっけんによる手洗いは欠かさず、タオルの貸し借りは避ける。ウイルスが原因で避難所にまん延する風邪(気道感染症)には注意が必要で、くしゃみや咳(せき)の症状があるときはマスクを付け、感染の拡大を防ぐ。見落としがちなのがストレス。慣れない生活と気温の上昇で体調は崩しがちになるため、こまめの水分摂取と適度な塩分補給、涼しい場所での休憩を心掛ける。めまいや頭痛、筋肉けいれんなどの症状が出たら早めに医療機関に相談する。

がれき撤去などの作業時に傷を負った場合は、流水できれいに洗う。傷口が化膿(かのう)して赤く腫れ、熱感や痛みが生じたときは医療機関に相談する。発熱や意識障害を引き起こすレジオネラ症は、土ぼこりや泥水を吸い込むことでも菌に感染する。土ぼこりには防じんマスクの着用が有効だ。西日本ではマダニに刺されて起きる重症熱性血小板減少症候群、蚊に刺されてかかる日本脳炎の患者が多いため、肌の露出を抑えたり、虫よけスプレーを使ったりする。

被災地入りを検討しているボランティアに対しては①体調が悪い場合には無理をしない②必要に応じワクチン接種を受ける。45歳以上の人は破傷風に対する免疫を持たないことが多いため、事前に破傷風トキソイドを接種する――よう求めている。