給特法廃止を求める声明 富山、教員過労死で代理人

教員を長時間勤務から守ってほしい――。2016年7月にくも膜下出血で死亡した富山県の公立中学校の40代男性教諭について、地方公務員災害補償基金の同県支部が公務上の災害と認定したのを受け、遺族代理人が7月17日、声明を発表した。過労死の背景には「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法(給特法)」があると指摘し、教員の過労死を防ぐため、同法廃止を文科省や中教審に求めた。

代理人によると、公務上の災害が認定された男性教諭の時間外勤務時間は発症前30日間で118時間25分に及び、そのうち、部活動によるものが79時間25分を占めた。男性教諭の4月~7月の休日は6日間のみで、発症前は25日間にわたる連続勤務の状況だった。休日勤務の大半は部活動に充てられていた。この他にも、修学旅行や生徒の登校に合わせた早朝出勤などが時間外勤務として認められた。

勤務実態が特定できないとして時間外勤務時間に認定されなかった休憩時間中の業務や持ち帰り業務を含めれば、男性教諭の時間外勤務時間はさらに多かったことになる。

男性教諭の場合は、偶然、学校の業務用パソコンに起動とシャットダウンの時刻が自動保存されていたため労働時間を確定できたが、当時はタイムカードによる出退勤管理は実施されていなかった。

声明は、給与に4%の教職調整額を加算する代わりに時間外勤務手当を支給しないことを定めた給特法によって、長時間勤務の抑制力が働かなくなっていると指摘。同法がある限り、教員の働き方の抜本的な改善は困難であるとして、同法の廃止を訴えた。