管理職は指示より傾聴を 教員のメンタルヘルスで

管理職の傾聴が教員のメンタルヘルス改善の鍵に

中教審の「学校における働き方改革特別部会」は7月19日、第15回会合を都内で開いた。教員のメンタルヘルスの状況について、公共学校共済組合九州中央病院の十川(そがわ)博メンタルヘルスセンター長が報告。十川医師は「管理職はアドバイスや指示ではなく、まず話を聴く『傾聴』の姿勢を大切にしてほしい」と訴えた。

十川医師によると、2004年4月~16年1月の間に同病院の心療内科を受診した教職員1323人を対象にした調査で、特に症状が深刻で受診後に病気休暇・休職になった教員は138人に上った。理由に▽対処困難な児童・生徒への対応▽保護者への対応▽管理職との関係――を原因に挙げる人が多かった。管理職とうまく関係が築けず、その結果、児童生徒や保護者の対応でも連携を図れない悪循環に陥っている状況が浮かび上がった。

病休・休職から職場に復帰した教員60人に「病休・休職した当時、どうすれば良かったか」を聞いたところ▽話を聞いてもらう▽休養を取る▽病院に相談する――を挙げる声が多かった。十川センター長は「管理職は相談を受けたらまず傾聴してほしい。校内で傾聴法の研修をするのも効果的だ」と提言した。

委員からは「傾聴法を取り入れて、学校組織のストレス対応力や、個々の教員のスキルの底上げを実現したい」「組織経営を重視している学校で教員が孤立することは防がなくてはならない」「定時退勤日や学校閉庁日など職場としての学校を対外的にアピールし、保護者や地域からも理解を得るべきだ」といった意見が出された。