児童福祉司を2千人増員へ 虐待防止で政府が緊急対策

東京都目黒区で5歳の女児が虐待死した事件を受け、政府は7月20日、関係閣僚会議を開き、2022年度までに児童福祉司を2000人増員することを盛り込んだ緊急対策を決定した。国・自治体・関係機関の連携を強化し、子供への虐待防止に向けて児童相談所の権限を強化する。9月末までに乳幼児健診を受けていなかったり、幼稚園や学校に通っていなかったりする子供の状況を把握するよう、全国の市町村に要請した。

安倍晋三首相は関係閣僚会議で「子供の命を守るため、あらゆる手段を尽くし、やれることはすべてやるという決意で取り組むように」と述べ、厚労省など関係省庁に対し緊急対策を直ちに実行するよう指示した。

厚労省によると、16年度の児童虐待相談件数は12万2575件で、06年度に比べ3.3倍に増加した。一方、対応に当たる児童福祉司は全国で3253人(17年度時点)にとどまり、人員不足が懸案だった。現行の「児童相談所強化プラン」では、19年度までに児童福祉司を550人程度増員することとしていた。政府は計画を前倒しするとともに、年内に「児童虐待防止対策体制総合強化プラン」を新たに策定。22年度までに児童福祉司を現在の1.6倍の約5200人に増やし、虐待の早期発見、深刻化防止を強化する。

児相の権限も強化し、虐待の通告後48時間以内に、児相などが子供の安全を確認できなかった場合、立入調査することを全国的にルール化する。立入調査時に必要に応じて警察に援助要請したり、普段から虐待の疑いのある事案を情報共有したりするなど、児相と警察の連携を強化する。

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