「創造、批判、共感的思考――」 ロボット教育でシンポ

授業実践の成果を報告する伊東教諭

「科学技術におけるロボット教育シンポジウム」(NPO法人WRO Japan主催)が7月21日、都内で開かれた。小・中・高の教員はじめ教育関係者約50人が参加。ロボットを活用した教育内容や手法などを発表した。

事例発表では、プログラミング教材「教育版レゴマインドストームEV3」を使った実践を、岩手大学教育学部附属小学校の伊東晃教諭が説明した。

EV3は、言語知識がなくてもプログラミングでき、ロボットを自在に組み立てて動かせるのが特徴で、同教諭は、5・6年生を対象に延べ17時間、EV3を使ってプログラミングの授業を行った。プログラミング的思考を経験させるため、思考表現ツール「アクティビティボード」も併用し、課題解決に必要なプログラムを書くなどして、協働しやすいよう工夫した。

児童らは必要なプログラミングを書き出した後に、思い通りに操作できるか試しながら修正・改善し、さらにグループ内で「その考えは使えそうだね」「そのプログラムでやってみよう」と協働する姿が見られたという。

同教諭は「児童は創造的思考、批判的思考、共感的思考を巡らせながら、プログラミング的思考を高められたように見えた」と分析。課題として、▽集団での思考や個人の思考をどう把握し、評価していくか▽カリキュラム・マネジメントを含めた教育課程への位置づけ方や年間指導計画の在り方――を挙げた。

事例発表にせんだって行われた基調講演では、本紙特任解説委員でリクルート次世代教育研究院の小宮山利恵子院長が登壇。「人工知能(AI)社会とこれから必要とされる人材、学び」のテーマで、ICT教育の効果や意義、海外事情などを語った。

同シンポは今年で11回目。自立型ロボットを使った科学技術教育を実践する教育者のレベルアップを目指し、開催されている。