互助精神で熱中症を防ぐ 救急医学会が緊急提言

日本救急医学会は7月24日までに、熱中症予防に関する緊急提言をまとめた。提言は子供とお年寄りを「熱中症弱者」と位置付け、周囲にいる者同士が互いに注意し合うよう、互助精神の発揮を呼び掛けているのが特徴だ。

提言によると、互助精神の発揮の他、①暑さ指数(WBGT)を意識した生活を心掛け、運動や作業中止の適切な判断をする②水分をこまめに取り、異変を感じたら涼しい場所に誘導する③適切な重症度の判断と応急処置をしながら改善がなければ医療機関へすぐ連絡する――よう訴えている。

特に幼児らを中心とした子供は汗腺の発達や自律神経が未熟なこと、体温調節機能が弱いこと、身長が低いため地面からの輻射(ふくしゃ)熱の影響を受けやすいことから、細心の注意を払うよう求めている。

気象庁によると、埼玉県熊谷市や東京都青梅市、岐阜県多治見市などで23日、日中の最高気温が軒並み40度を超え、観測記録を塗り替えた。このため気象庁は同日、臨時の記者会見を開き、8月上旬にかけて気温の高い状態が続き、猛暑日が続く地域があるとの見通しを明らかにした。その上で「命に危険があるような暑さで、災害と認識している」と強調した。

熱中症対策で死角となっているのがプールにおける水分補給。水に入っていて汗をかいている感覚が薄れることから、補給を怠ると熱中症の症状に見舞われることも。環境省は「飲食が禁止となっているプールは水分補給ができない。屋外プールには日よけがないことが多い。直射日光による輻射は大きく、裸体であるため輻射熱を遮ることができない」とプールのリスクを警告している。

7月16~22日の1週間で熱中症で病院に搬送された人は全国で2万2647人で、そのうち65人が死亡し、いずれも2008年の集計開始以来、1週間当たりで最多となったことが24日、総務省消防庁のまとめで分かった。

それによると、都道府県別の搬送数は東京都の1979人が最多で、愛知県1954人、大阪府1779人、埼玉県1617人が続いた。西日本豪雨で被害が大きかった岡山、広島、愛媛の3県はそれぞれ、573人、576人、247人だった。入院が必要だった人は7998人で、そのうち3週間以上の入院を要する重症者は685人だった。年齢区分の搬送数は、7歳以上18歳未満が3665人で、全搬送者数の16.2%を占めた。