日本版NCAA、年度内設立へ 準備委員会が初会合

日本版NCAAの設立に意欲を示す鈴木長官

大学スポーツの大学間・競技間を横断する統括組織(日本版NCAA)の設立準備委員会が7月24日、文科省内で初会合を開いた。準備委員会には大学やスポーツ競技団体など110団体が加入し、今年度内の法人設立を目指す。学生の学業両立や安全、ガバナンス体制の確立を包括するガイドラインを策定し、大会運営で収益を上げられる体制をつくる。

鈴木大地スポーツ庁長官は冒頭のあいさつで、日本大学アメフット部の悪質タックル問題など大学スポーツを巡る不祥事が相次いでいるのを念頭に「まさに今、大学スポーツが変わらなければいけない時期に来ている。事件・事故をゼロにし、学業とスポーツを両立させる。大学スポーツを通じて、社会で活躍できる学生を育てていくのが日本版NCAAの使命だ」と強調した。

準備委では、検討テーマに応じて14の作業部会を設ける。学修機会の確保では、公式戦の試合日程から、競技に出場する学生が授業を欠席せざるを得ない場合があることから、学業に支障が出ない公式戦の運営方法を検討する。安全に関しては、事件・事故の情報をNCAAで集約し、大学や競技団体と情報を共有。再発防止策や予防策を講じる仕組みを構築する一方、頭部外傷や熱中症などの重大事故の防止に向けた安全ガイドラインを策定する。ハラスメントや暴力に関する相談窓口の運営体制を整備し、コンプライアンスに関するガイドラインを作成する。

準備委に加入する筑波大学の永田恭介学長は「大学スポーツを大学教育にどのように位置付けるのか。避けては通れない議論だ」と指摘。竹村牧男東洋大学学長も「大学の教育活動の一環としてのスポーツが原則だ。学生の学業両立や事故防止を最優先に検討してほしい」と要望した。