「未来の教室」が発進 経産省の実証事業

EdTechが切り開く新たな教育の可能性が語られた

EdTechを活用した新たな教育プログラムの開発を推し進める「『未来の教室』実証事業」のキックオフイベントが7月26日、経産省内で開かれ、事業の採択が決まった学研プラスやZ会、N高校を運営する角川ドワンゴ学園などの事業者が紹介された。イベントには学校と連携し先進的なプログラムを実施する民間企業やNPO法人など28団体が参加。同省の浅野大介商務・サービスグループ教育産業室長は「未来の教室が打ち出す学びは、学習者の意欲やワクワクした気持ちを中心に発展する。国内だけでなく、海外も視野に入れて展開していきたい」と訴えた。

経産省は6月に公表したEdTechを用いた学習プログラムの開発を盛り込んだ「『未来の教室』とEdTech研究会 第1次提言」を踏まえ、学校とタッグを組んで実証事業を展開する事業者を募集していた。

事業者は▽「未来の教室」を実現するためのサービス・プログラム(対象:就学前・初等・中等)▽「現実の社会問題」を題材とした実践的能力開発プログラム(対象:高等・リカレント)▽産業界の課題解決に必要な特定の能力習得プログラム(対象:リカレント)――の三つの分野で実証事業をする。

例えば、電子工作教室の「FABLAB」などを運営する国際STEM学習協会は、湘南学園中学校高校に3Dプリンターやレーザーカッターを取り入れた「ものづくり」のプログラムを提供する。その成果や課題点は、今後のプログラム開発や運営に反映される。

イベントでは、パネルディスカッションもあり、選定事業者が実証事業の抱負を語り合う場面も。パネリストの埼玉県戸田市立戸田第二小学校の小髙美惠子校長は「現場の教員が多くの時間を費やしている教材研究の部分でテクノロジーが介入したら、より効率的、効果的に補えるのではないか」と持論を述べた。この発言を受け、民間事業者からは「学校現場の課題や要望を拾い上げて、そのためにどんなデータやプログラムが必要か、教員とわれわれシステム側がしっかりとコミュニケーションを取れる点がこの事業の特徴だ。実際に稼動したとき、子供だけでなく教員にもプラスになるようなものを構築したい」といった意見が出た。