やはり駄目数式丸暗記 日数教100周年研究大会で

「和算」を教材に使った授業実践を説明する小林教諭

数式丸暗記の数学では大学入試で戦えない――。今年創立百周年を迎えた日本数学教育学会が主催する全国算数・数学教育研究大会が8月2~4日、都内で開かれ、教員や数学教育の研究者ら約2600人が参加した。3日にあった高校部会のシンポジウムでは「これからの数学教育、どのように授業実践を進めるか」をテーマに、新学習指導要領や大学入試改革を見据えた高校数学の変革について議論した。

パネリストの小林健太・一橋大学教授は「テクニックを駆使する問題よりも、概念や定理などの本質を理解しているか問う問題が増えた。発想の転換や空間把握力、文章表現が求められる問題が増えた」と最近の大学入試を分析。高校生が苦手な分野は▽平行移動▽三角比▽確率▽整数▽軌跡――と指摘し、「定義や概念をふに落ちるまで理解した、深い学びが求められている。学校でそこまで教えるのは簡単ではないが、だからこそ大学は狙って出題してくる」と話した。

続いて茨城県立竜ヶ崎第一高校の小林徹也教諭は「『数学』でも『理数探究』でも、まず教師が『主体的・対話的に深く』教材研究することが肝心だ」と強調し、同校1年生が全員受けている探究の授業で、「和算」の現代語訳を取り入れ、三角比の定理を深く読み解いている活動を紹介した。