夏の甲子園が100回記念 少子化で高野連に危機感

夏の全国高校野球選手権大会が8月5日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕した。第100回の開催を記念して、全国から史上最多の56代表校が集まった。近江高校(滋賀)の中尾雄斗主将が選手宣誓し、「甲子園は勇気と希望を与え、日本を平和にしてきた証しです。100回の記念すべき年に野球ができることを感謝します」と述べた。

開幕式の盛り上がりと熱戦をよそに、高校野球を取り巻く環境は厳しくなっている。少子化とスポーツの多様化に加え、留学・寮生活、学業との両立、行き過ぎた指導、長時間練習、勝利主義のまん延など課題が山積しているからだ。特に子供(15歳未満人口)の数は37年連続で減り、今年4月1日時点で過去最少を更新したばかりだ。危機感を募らせる日本高校野球連盟などは次の100年に向けた「高校野球200年構想」を打ち出した。

構想の秘策に高野連の定款変更がある。「持続的発展可能な野球」を目指し、就学前児童や小・中学生向けの野球事業に初めて道を開いた。野球の「普及」と「振興」に力を入れ、「けが予防」で競技人口の減少を抑え、選手の技術向上を支える「育成」を通じて、野球のすそ野を広げる。事業費の一部は、夏の全国選手権における甲子園球場外野席有料化などによる入場料収入を充てる。

事業は当面、子ども向けティーボール教室の開催、小・中学生のための野球教室の開催、小・中・高生を対象とした継続的な肩肘検診の実施など24種類を予定している。