講師自殺で県が和解へ 岐阜、24歳の命8000万円で 

過重業務や叱責(しっせき)を苦として2013年に自殺した岐阜県立特別支援学校の男性講師(当時24)の遺族に対し、県が約8千万円を支払うことで和解が成立する見通しとなったことが8月23日までに分かった。県は9月開会の定例議会に関連議案を提出する。遺族側が今年2月、県に損害賠償を求め、岐阜簡裁に民事調停を申し立てていた。

県教委によると、男性講師は12年4月に講師に採用され、高等部生徒の進路支援を担当していた。過重業務で勤務時間が増え、13年5月に指導担当教諭から電話で叱責されたことをきっかけに、川に飛び降り亡くなった。地方公務員災害補償基金県支部は17年、▽自殺直前の約3か月間の時間外勤務が月当たり66~80時間だった▽講師1、2年目としては過重な業務が与えられ自宅作業も余儀なくされた▽指導担当教諭から理不尽な叱責を受けていた――などにより精神疾患を発症し、指導担当教諭の電話が強いストレスとなって自殺したと判断し、公務災害と認定した。

県教委は18年1月、 当時の上司ら11人を懲戒処分とし、元校長ら退職者3人を懲戒処分相当とした。この他、教育長は条例に基づく給与減額とし、当時の教育次長ら5人を訓告、2人を厳重注意とした。

和解条項には職場研修の実施、長時間労働を解消するための労務管理の徹底も盛り込まれる見込み。県教委は調停について教育新聞の取材に対し「今後も遺族と丁寧に話し合いを進めていく。具体的な内容については裁判所主導で非公開の手続きなのでコメントできない」と述べた。県教職員組合は「このような事は決して起きてはいけない。長時間勤務の縮減や各種ハラスメントの防止に取り組んでいくよう呼び掛ける」としている。