文科省、概算要求は5.9兆円 学校の安全・防災を優先

2019年度文科省概算要求額

文科省は8月30日、2019年度予算案の概算要求をまとめた。5兆9351億1300万円を計上する。18年度予算比で11.8%(6263億円)の増額となる。文教関係予算は4兆4103億円で、3700億円の増額。学校の安全整備を優先するとともに、新学習指導要領の円滑な実施に向けた編成となった。

義務教育費国庫負担金は、1兆5199億6600万円を計上する。同28億1500万円の減額で、教職員定数の自然減(2872人)で62億円の減額、教職員の若返りによる給与減で28億円の減額がそれぞれ影響した。新学習指導要領の円滑実施と学校における働き方改革を推進するため、教職員定数の改善(2615人)に56億円、通級による指導の基礎定数化に伴う増加(246人)に5億円を盛り込む。

公立学校施設の安全対策・防災機能強化の整備費は、18年度予算比で3.6倍に膨れ上がり、1750億3700万円増の2432億3100万円となる。夏の猛暑対策のために空調を設置し、学校のブロック塀倒壊事故を防止する対策を支援する。ブロック塀の倒壊を巡っては、7月の大阪北部地震で小学校のブロック塀が倒壊し、通学中の女児が下敷きになり死亡する事故が起きた。公立学校とは別に私立学校についても、耐震化を支援するため348億2900万円(同298億2500万円増)を計上する。

「誰にでもチャンスがあふれる国」の実現を目指し、Society5.0に向けた人材育成に37億8700万円を求めた。未来型教育テクノロジーの開発・実証推進事業(7億円)、WWL(ワールド・ワイド・ラーニング)コンソーシアム構築支援事業(1億6700万円)、地域と協働した高校教育改革推進事業(4億円)など新たに5つの事業を立ち上げることから、同20億1700万円の増額となった。

この他に、▽地域と学校の連携・協働と学校安全体制整備の推進 85億8900万円(同18億6500万円増)▽新しい時代に求められる資質・能力の育成 109億9000万円(同27億1600万円増)▽いじめ・不登校対応の推進 75億2400万円(同11億2700万円増)▽高大接続改革の推進 78億1700万円(同20億2600万円増)――を計上する。