高校の免外は3106件 1/3が情報、地域間で格差

高校の免外の件数

高校の免許外教科担任(免外)が3106件に上り、その3分の1を情報科が占めていることが9月6日、情報処理学会(会長・西尾章治郎大阪大学総長)の調査で明らかとなった。情報科の免外の件数は都道府県によってばらつきがあり、新学習指導要領への移行や2024年度からの大学入試共通テストの「情報Ⅰ」の出題を前に、高校の情報教育の地域間格差が浮き彫りとなった。

同学会が文科省に情報公開請求し、2017年5月1日時点における47都道府県教委からの免外の報告を集計した。

それによると、高校の免外3106件のうち教科別では、▽情報 1161件(37.4%)▽公民 356件(11.5%)▽工業 346件(11.1%)▽農業 184件(5.9%)▽地理歴史 177件(5.7%)▽福祉 156件(5.0%)――の順に多く、都道府県別では▽北海道 227件▽長野 182件▽石川 175件▽新潟 144件▽神奈川 134件――で多かった。

免外で情報科を担当する教員の保有免許は、▽商業 282件▽数学 256件▽理科 193件――が多く、都道府県別では埼玉や東京、福井、奈良の各都県では情報科の免外が0件だった。一方で、▽長野 128件▽新潟 83件▽石川 80件▽北海道 74件――などで多く、地域によってばらつきがあった。

調査を担当した中山泰一電気通信大学准教授は「新学習指導要領の『情報I』、『情報Ⅱ』を免外で教えるのは難しい。選択科目である『情報Ⅱ』の開講に地域差が生じてしまう可能性もある。情報科の教員の新規採用と教員研修が重要だ」と指摘した。

同学会は情報科の教員育成にも力を入れ、9月30日には電気通信大学(東京都調布市)で情報科の教員志望者を対象としたガイダンス会を開催する。