遺族が顧問の暴言訴える 岩手、バレー部高3自殺

岩手県立高校でバレーボール部に所属する3年の男子生徒が自殺していたことが9月6日、県教委への取材で分かった。生徒の両親は40代の男性顧問による指導に問題があったと県教委に訴えている。県教委は第三者委員会を設置し、自殺と指導の因果関係について調査する方向で検討している。

県教委によると、男子生徒は中学時代に全日本の選抜チームのメンバーとなり、高校でもレギュラーを務めた。7月3日早朝、自宅の自室で亡くなっているのを母親が発見した。自室の机の引き出しから「ミスをすると一番怒られる」「必要ない、使えないと言われた」「大学でやっていけるはずがない」と記されたメモが見つかった。

高校は顧問や他の部員、教員や保護者ら約100人に聞き取り調査し、県教委も7月下旬~8月上旬、部員ら約50人に聞き取りをした。校長は「調査の結果、プレーに対する厳しい指導はあったが、生徒を追い込むような行き過ぎた言動や体罰は見当たらなかった」と話している。証言の中には、試合中のプレーに関し顧問が男子生徒を厳しく叱る姿を見たとの内容があった。顧問は「男子生徒が苦しんでいるのに気付けなくて申し訳なかった」と釈明している。県教委は8月下旬、聞き取り調査の結果を男子生徒の両親に説明した。

顧問は2014年から同校に勤務する保健体育科の教諭。別の県立高バレー部で顧問をしていた08年、暴言や暴力行為が原因で不登校になり精神的苦痛を受けたとして、元部員の男性が顧問と県を相手に約200万円の損害賠償を求め提訴した。17年11月、盛岡地裁は顧問の行為を「指導として社会的正当性を欠いている」として、県に計20万円の支払いを命じた。一審判決は不登校と体罰の因果関係を認めず、現在、控訴審で争われている。