学校で子供同士の暴力頻発 世界で13~15歳の半数経験

「An Everyday Lesson:#ENDviolence in Schools)」

世界の13~15歳の生徒の半数に相当する1億5000万人が、学校で子供同士の暴力を経験している――。ユニセフ(国連児童基金)が9月6日付で公表した報告書「毎日の試練:学校における暴力をなくす(An Everyday Lesson:#ENDviolence in Schools)」で、世界122カ国の学校における暴力の実態が明らかになった。日本は調査対象外。

報告書は子供に対する暴力撲滅のためのグローバル・キャンペーン「#ENDviolence」の一環として発表された。過去1カ月にいじめられたことがある、または、過去1年間に腕力を伴うけんかをしたことがあると答えた子供の数を集計した。

その結果、13~15歳の生徒の3人に1人以上がいじめられた経験があると答えた。腕力を伴うけんかをしたことがあると答えたのも同じ割合だった。先進国39カ国の11~15歳の10人に3人が他の生徒をいじめたことを認めた。いじめに遭うリスクは男女ともに同じだが、女子は心理的ないじめに、男子は身体的な暴力や脅威にさらされやすい傾向にあった。

報告書は、学校で起きるナイフや銃などの武器による殺傷事件、インターネット上の誹謗(ひぼう)中傷の広まりについても警鐘を鳴らした。

学校の暴力をなくすため、▽学校における暴力から子供を保護するための政策・法律の実施▽学校における予防・対応策の強化▽子供への暴力に関するデータ収集と対策の成功例の共有――を、ユニセフは各国政府に求めている。

ユニセフのヘンリエッタ・フォア事務局長は「子供たちは毎日、いくつもの危険に直面している。これらは短期的には彼らの学習に影響し、長期的にはうつ状態、不安、自殺につながることもある。暴力は忘れることのできない試練だが、これを学ぶ必要のある子供などいない」と訴えた。