高校生による社会変革を 日本財団がフォーラム

18歳以下の社会参画を問題提起する岩本悠氏

日本財団主催の「ソーシャルイノベーションフォーラム2018」が9月8~9日、東京都渋谷区の青山学院大学で開かれた。障害やジェンダー、震災復興、教育など多様な社会課題の解決に取り組むイノベーターが各プログラムに出演した。

2日目の9日に開かれた「ソーシャルイノベーションハイスクール」では、社会を変えるため行動を起こしている高校生らが登壇。文科、経産両省の官僚、NPO代表らと18歳以下の社会参画の課題や高校改革について語り合った。

岩本悠地域・教育魅力化プラットフォーム共同代表は、2006年から島根県海士町で県立隠岐島前高校を核とした町づくりに取り組んできた。冒頭で「日本では18歳以下の子供は保護される対象で、社会をつくっていく存在として見なされておらず、子供たちの声を社会に届ける仕組みがない。『社会は変えられる』と信じ、自ら挑戦するソーシャルユースを育てる環境が必要だ」と問題提起した。

福島県喜多方市で生まれ育ち、福島県立ふたば未来学園高校に入学した同校2年生の小関大稀さんは、東京電力福島第一原発事故による避難から戻ってきた地域住民同士のつながりが希薄になっていると感じ、地域住民のコミュニケーションを活性化するスポーツイベントの開催を行政に提案しようとしている。「幼い頃、喜多方の人の温かさやスポーツに救われた。今度は僕が双葉郡を元気にする番だ」と訴えた。

自らアプリ開発や映像制作に取り組んでいる青山学院高等部3年生の大屋彩乃さんは「自分の作った物を世界中の人が使っている。情報技術がこれだけ発達した今、社会を変えるのに年齢は関係ない」と強調した。

大学入試改革、高校改革が話題に上ったパネルディスカッション

合田哲雄文科省初中教育局財務課長は「2020年から大学入試が変わり、高校の意識も変わろうとしている。学校や教員、大人がどこまでリスクを背負って子供たちのチャレンジに向き合うのか。高校には貧困などで食べることさえままならない子供もいる。そのような子供たちにもこうしたチャンスを与えるには、どうすればいいかということも考えなければならない」と指摘した。

経産省で「未来の教室」実証事業を担当する浅野大介教育産業室長は「高校生の取り組むプロジェクトと高校での学びの接続に問題意識を持っている。大人になってから仕事で高校の学習内容を学び直す機会が多い。教えるプロである教員が、授業で学習内容と社会の問題とのつながりに触れ、高校生に意識させれば、学びはもっと面白くなる。それを当たり前にしたい」と話した。