争点から抜け落ちた教育 自民党総裁選、20日に投開票

9月20日投開票の自民党総裁選から、教育や学校の在り方が争点からすっぽり抜け落ちている。立候補した安倍晋三首相と石破茂元幹事長の政策を党は7日、ホームページで公表したものの、立会演説会や共同記者会見における争点が経済、社会保障、憲法改正、政治姿勢に絞られてしまったからだ。学校の安全はおろか、Society5.0に向けた人材育成、未来型教育テクノロジーについて両候補は素通り、課題にも全く触れていない。

安倍氏が教育関連で打ち出したのは「子供たち、子育て世代に大胆に投資し、先の衆院選で公約した教育の無償化を成し遂げる」ということだけ。「教育や学校では党員票が集まらない」という事情が働いている。

一方の石破氏は、「石破ビジョン」で個性と自立性の発揮や、人生100年時代の新たな社会の創生を訴える。具体的な施策で光るのは「教育の機会均等の確保と質の向上」だ。

石破氏によると、地方の自立を可能とする教育の実現を念頭に、高校や大学の在り方を見直し、国民の総力を挙げて国の未来を担う次世代の育成に挑戦するという。特に児童虐待問題に正面から取り組み、高専の機能強化など実学重視の教育改革、職業ポートフォリオ教育の推進を掲げている。課題は認識しているとはいえ、防衛問題に通じ「農林水産屋さん」を自負する石破氏に、課題解決の方策を求めるのはハードルが高い。

総裁選の論戦に、教育や学校が取り上げられる可能性は投開票日が近づくにつれ、小さくなっている。