10年後にやっといじめ認定 千葉・館山の中2男子自殺

千葉県館山市で2008年9月に起きた市立中学2年生の男子生徒の自殺を巡り、市の第三者委員会は9月10日、いじめがあったと認める一方、焦点となっていた自殺といじめの因果関係については「解明に至らなかった」とする報告書をまとめた。この日は男子生徒が亡くなってから10年の命日だった。

報告書によると、男子生徒に対するいじめは、①母親が外国人であることから、からかわれた②野球部の練習試合帰り、バスの中で制汗スプレーを吹きかけられた③部活動用のバッグに対する汚損行為があった④通学用の自転車のタイヤがたびたびパンクしていた――などの形で行われ、男子生徒の心を深く傷付けた可能性が高いとした。

野球部に所属していた男子生徒は野球をするため学区外通学をし、1年生の後期、2年生の前期に学級委員を務めていた。土日は部活を休みがちで、2年生の夏休み期間は、総体地区予選が終了してからは練習に出なくなった。学校で三者面談をしたところ、男子生徒は「野球部をやめたい」と発言し、学年主任らがサポートを約束し慰留していた。2学期が始まった直後の9月10日、男子生徒は「世の中につかれました」と遺書を残して自殺した。

報告書は、男子生徒の自殺後に全校生徒を対象に実施した「学級意識調査」の調査用紙を11年3月、学校側が突然破棄した問題を追及。「事実の隠蔽(いんぺい)等を目的としてなされたものとは考えられない」としながらも、自殺の原因が解明されていない状況で原資料を廃棄したのは不適切な対応だと批判し、遺族の不信感を著しく増大させる要因になったと指摘した。

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