
風疹が流行の兆しを見せている。国立感染症研究所が9月11日に発表した動向調査によると、今年の報告患者数(9月5日現在)は累計で362人に上った。前年同期に比べ269人増え、この5年間で最多となった。
風疹は発熱、発疹、リンパ節の腫れといった症状が出て、くしゃみやせきで感染する。風疹にかかった経験がなかったり、予防接種歴が明らかでなかったりした場合は予防接種を受けてほしいと、研究所は注意を呼び掛けている。
研究所によると、風疹は7月下旬から首都圏で増えた。累計報告患者数のうち男性が291人、女性が71人だった。都道府県別では東京が111人、千葉が95人で、2自治体で累計患者数の56.9%を占め、神奈川の33人、埼玉の23人が続いた。研究所は首都圏の報告患者数が累計で全体の7割超に当たることから、11日付で「首都圏における風疹急増に関する緊急情報」を出した。