小学5割、中学3割が指導 全国学力調査の事前対策 

全国学力調査の中止を訴える全教の担当者

全国学力・学習状況調査の対策に、公立の小学校の5割、中学校の3割が事前に特別な指導をしていたことが、全日本教職員組合(全教)が9月13日に発表した実態調査で分かった。担当者は「平均正答率に振り回され、各学校で事前対策が過熱している。公平に学力を分析しているとは言えない」と全国学力調査の中止を求めた。

調査は4~6月に実施し、21都道府県、9政令市、228市区町村の公立校626校(小学校381校、中学校228校、その他10校、不明7校)の代表者が回答した。

それによると、2018年度の全国学力調査の対策に事前に特別な指導したと回答したのは学校の割合は、小学校が52.0%、中学校が32.9%に上った。具体的な指導内容は「過去問指導」や「春休みに学習調査を想定した宿題を出す」などが多かった。

全国学力調査の該当教科で「授業進度や学習単元の順を変更した」「授業時間数を増やした」などと、普段の授業で対策をしている学校もあった。

学校の平均点をホームページや学校便りで公表していると答えた学校の割合は、小学校が17.6%、中学校が20.6%だった。

自由記述では「『うちの学校は市内最下位だから』と生徒が言うようになった」「学力調査の繰り返しで児童が苦手意識を強め、算数嫌いが増えている」など、全国学力調査の実施後に学習意欲の低下につながったとの意見があった。事前指導や学校独自の採点・分析が教員の負担になっており、「年度初めの大切な時に意欲がそがれる」「勤務時間外に採点・入力するため、多忙化に拍車がかかっている」との指摘もあった。

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