今年度中に新評価制度創設 大阪市、学力調査を反映

大阪市の吉村洋文市長は9月14日、教育委員や有識者と協議する市の「総合教育会議」で、全国学力・学習状況調査の結果を教員の人事評価に反映させる制度を今年度中に創設する方針を明らかにした。2019年度に試行し、20年度以降は翌年度のボーナスなどにテストの結果を反映させたい考えだ。会議に同席した山本晋次教育長は「学力テストの一定の成績向上に向けて具体的な対応を図っていきたい」と述べ、新しい制度の設計を教委が担う意向を示した。

吉村市長は、小学6年生と中学3年生だけが対象の学力テストに加え、市の「学力経年調査」(小学3~6年対象)と大阪府の「チャレンジテスト」(中1~3年対象)の結果も人事評価に用いると説明。「校長の評価には学力テスト、教員には年ごとの学力の変化を測れる府・市のテストを活用する。できるだけ公正、公平な制度にする」と述べるとともに、「子供たちの学力を上げ、結果を出している先生は高く評価すべきだ。今の制度は頑張りが評価されてない。今よりも良い制度になるならやるべきだ」と訴えた。

出席者から反対意見はなかった。「教員を公正に評価する一つの指標になる」といった肯定的な意見が出る一方、「教員に恐怖感やプレッシャーを与えない制度にすべきだ」「成績と金銭を結びつける手法は海外で例があるが、成績が上がった例も下がった例もある。制度設計が大事だ」と慎重な設計手順を求める意見が出た。

市特別顧問の大森不二雄・東北大教授は会議で、「学力テストの結果には家庭や貧困なども影響する。学力の高さではなく、どれだけ向上したのかを評価すべきだ」と話した。