高校教科書検定基準を改正 新指導要領の教科書から

新学習指導要領の実施に向けて文科省は9月18日、高校の教科書検定基準を改正した。新基準は2019年4月1日から施行し、21年度以降の新学習指導要領に基づいて編集された教科書の検定に適用する。改正に先立ち実施されたパブリックコメントでは、307件の意見が寄せられた。

新基準には、各教科に共通して、新指導要領における「主体的・対話的で深い学び」を実現するための学習指導などが追加された。パブリックコメントの意見には「主体的―」の実現への配慮が、特定の指導方法の強制につながるという指摘があった。これについて同省は「特定の指導方法を誘導するようなものにならないよう留意する」との見解を示した。

地理歴史科、公民科では、多様な見解のある社会的事象について、生徒の考えが深まるようにさまざまな見解を提示し、生徒が当該事象を多角的・多面的に考えられるよう配慮することを求めた。

これに対する意見は「『多様な見解のある社会的事象』の内容として、偏った情報があたかも真実のように取り上げられることがないようにしてほしい」「『多様な見解』に固執するあまり、何が事実なのか内容の焦点がぼやけてしまっては本末転倒である。生徒の混乱を招かないようにしてほしい」など、懸念の声が寄せられた。同省は「個々の申請図書の記述の適否については、検定基準に基づき、学術的・専門的な観点から教科用図書検定調査審議会において判断されるものであるため、恣意(しい)的に判断されることはないと考える」との見解を明らかにした。

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