子供の貧困、対応分からず 教員の半数、NPO調査

子供の貧困を把握した際の学校の対策

貧困状態の子供を見つけたときに「十分な対応を取れるか分からない」と答えた教員が半数に上ることが、認定NPO法人「フードバンク山梨」(米山けい子理事長)の調査で分かった。米山理事長は9月20日、文科省を訪問し、林芳正文科大臣と宮川典子大臣政務官に大学の教職課程に貧困に関する科目の導入を要望した。

同団体は2016~17年に山梨県内の学校の教員や保育士、支援世帯を対象に子供の貧困の実態調査を実施した。その結果、「貧困状態の子供を発見した時、学校として十分な対応ができていると感じるか」という設問に対し、▽できている 7%▽ややできている 18%▽分からない 51%▽あまりできていない 20%▽できていない 5%――と、7割以上の教員が子供の貧困に適切に対応できない恐れのあることが分かった。保育士に対しても同様の傾向が見られた。

対応が十分にできていない理由として「プライベートに関わることなので、どこまで踏み込んでよいのか分からない」(教員)「家庭から学校に話をしてくれれば対策も考えられるが、こちらから言いにくい」(同)「昼食をよく食べる子、体臭がある子は貧困世帯と判断すべきか分からず、保護者になかなか話ができずにいた」(保育士)などが挙がった。

こうした結果を踏まえ、同団体は▽大学の教職課程などに貧困に関する科目を導入する▽教育機関と貧困対策に取り組むNPOとの連携促進▽スクールソーシャルワーカー(SSW)の増員――を要望した。

同団体は15年から県内の小・中学校と連携し、給食のない夏休み期間、子供のいる困窮世帯へ食糧支援をしている。現在までに86校と連携し、支援先はのべ1128世帯2326人の子供に達している。そのうち1011世帯が学校からの申請で支援を受けられるようになり、子供の貧困の早期把握につながったという。