家庭の貧困が低学力招く キッズドアが独自調査

グラフ。子供と保護者の間に隔たりがあった進路希望

東京都内で低所得家庭向けの無料学習会を運営するNPO法人のキッズドアが10月2日、文科省で記者会見し、独自に実施した調査に基づき、学習会に参加する家庭の世帯年収が平均300万円余りと低く、貧困が子供の低学力を招いていると指摘した。

調査は、キッズドアの学習会に参加した中学生とその保護者を対象に2017年12月5~25日(第1回)と18年3月2~31日(第2回)に、記述式の質問紙調査を実施した。第1回は中学生207人とその保護者147人、第2回は中学生171人が回答した。併せて16世帯の親子にヒアリングを実施した。

それによると、学習会に通う家庭の世帯年収は「200万円未満」が30.6%と最も多く、平均でも304.9万円だった。ひとり親家庭の割合も63.2%と高かった。

低学力層の子供は「炭酸飲料を毎日飲む」「給食以外で野菜を食べる頻度が少ない」「小学校1~3年生の時、博物館や科学館、美術館に行く経験が『金銭的な理由でない』」「小学校4~6年生で自宅で宿題ができる場所をつくってもらう経験が『家庭の方針でない』」と回答した割合が高かった。子供と保護者の希望する最終学歴についての質問では、子供は「大学まで」と回答した割合が一番高かった(37.7%)のに対し、保護者は「高校まで」と答えた割合が38.8%と最も高く、子供と保護者の進路希望に隔たりがあった。

キッズドアの渡辺由美子理事長は「貧困と子供の学力の関係は、家庭の努力だけでは解決できない。学習支援が貧困対策の一環として、地域のインフラに位置付けられ安定的に運営されるべきだ」と訴えた。