7割が時期変更に慎重 18年度就活調査、文科省

就職・採用活動時期の変更について、7割近くの大学や専門学校が、十分な検討を重ねた上で実行すべきだと考えている――。文科省は10月10日、2018年度の就職・採用活動調査の速報値を公開した。就職・採用活動の現状を把握し、今後の円滑な実施に向けて検討材料にするのが目的。経団連が21年3月に卒業予定の学生から撤廃することを受けて、政府主導で策定する「新・就活ルール」にも影響を与えそうだ。

調査は7月4日~8月8日、国公私立の大学や短大、高専など1178校を対象に実施し、1091校から回答を得た。回答は8月1日時点の状況。

それによると、就職・採用活動時期の変更について「今よりも良い時期があれば変えるべきだが、変更には十分な検討を行い、適切な準備期間を設けるべき」(44.5%)、「まずは現在の状況を複数年にわたって十分検証すべき」(23.4%)など慎重な検討を求める回答が7割近くを占めた。

大学側の認識では、18年度の採用選考活動の開始時期で多かったのは、大企業、中小企業共に3月(大企業23.0%、中小企業28.5%)と4月(大企業23.3%、中小企業28.4%)だった。経団連が定めている6月は、大企業で20.9%、中小企業で10.8%にとどまった。

17年度から導入されている現行の就職・採用活動のスケジュール(広報活動3月解禁、選考活動6月解禁)に対する影響を聞くと、「学生が就職活動の準備をしやすくなった」(47.8%)、「大学などが就職支援の計画を立てやすくなった」(46.4%)などの肯定的な評価があった。一方で「実質的な選考活動を早期に開始する企業があり、学生の就職活動に混乱が生じた」(41.0%)、「教育実習を行う学生について、採用面接の時期と重なった」(36.3%)などの否定的な声もあった。

教育実習を受講する学生への影響については、「就職・採用活動時期と重なったが予定どおり教育実習を受講した学生が一定数いた」(30.5%)、「重複しない時期に受講した学生が多かったので全体では影響なかった」(26.3%)などの意見が目立った。その反面、「教育実習と面接の日程が重なったため、採用面接を受けられなかった学生が一定数いた」(19.2%)などの課題も明らかになった。