複数大学で不正入試か 文科省の医学部調査で判明

柴山文科相は全大学の訪問調査を指示した

柴山昌彦文科相は10月12日の閣議後の記者会見で、文科省が進めている大学医学部医学科入試の調査の過程で、複数の大学で女性受験生に対する差別的な取り扱いをしていると疑われる事例があったことを明らかにした。文科相は医学部を持つ全ての大学で訪問調査を実施するよう省内に指示し、10月中に中間報告を公表する意向を示した。

文科省はこれまでの調査で女性の合格率が男性と比べて低かった大学など約30校に対し、追加の訪問調査をした。その結果、複数の大学入試について募集要項などで事前の説明が受験生にないまま男女や浪人年数によって合格の取り扱いに差を設けていたり、特定の受験生を優先的に入学させていたりするように見受けられるケースが判明した。文科相は「公正かつ妥当に実施されるべき大学入試において、また、各大学から『不適切な操作はない』との回答を得ていたにもかかわらず、このような事態に至っていることは問題だ」と述べ、全ての医学部医学科を持つ大学に文科省による訪問調査をするよう指示した。

文科相は2019年度入試の時期が迫っていることから、10月中に調査の中間報告をまとめるとともに、各大学に対し速やかに注意喚起する方針を示した。現時点で不適切な入試の疑いがある具体的な大学名については、事実関係を確認中との理由で明かさなかった。一方で、疑いのある大学に対して「しかるべきタイミングで、なぜそのようなことを行ったのか、理由や背景も合わせて説明する必要がある」と大学側の自主的公表を促した。

文科省汚職事件を巡り、東京医科大学で女性に不利な点数調整をするなどの不適切な入試実態が発覚したのを受け、同省が8月に全国の医学部医学科を置く大学を対象に実施した調査では、性別による得点操作などの不正を認めた大学はなかった。

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