軽運動が目的の体力向上部 鈴木スポ庁長官が視察

体力向上部について生徒に質問する鈴木長官=10月17日午前7時半すぎ、藤井孝良撮影

鈴木大地スポーツ庁長官が10月17日、東京都世田谷区立東深沢中学校(長谷川智也校長、生徒数359人)の「体力向上部」の活動を視察した。同庁が3月に策定した「部活動ガイドライン」は生徒の多様なニーズに応じた運動部の設置を掲げており、視察した鈴木長官は「体力づくりにはちょうど良いあんばいだ。顧問の確保という問題はあるが、全国でもやれないことはない」と述べた。

「体力向上部」は2012年に創部された。平日の午前7時15分から8時まで、月曜を除く週4日活動している。現在、部員は3年生を含め60人おり、文化部や学校外のクラブチームに所属する生徒、運動部を引退した3年生らが所属する。障害走やキャッチボール、縄跳び、筋力トレーニングなど、適度に体を動かすことを目的としたプログラムを取り入れている。始業前の活動のため、他の部活動や学校外の活動と両立できるのが特徴だ。

野球のクラブチームに所属している男子生徒は「クラブチームの練習は週2日しかなく、自主練習以外でも体を動かせるのがよい」と入部の理由を説明した。美術部を兼部する女子生徒は「中学校で運動したかったが、部活動に好きな競技がなかった。友達も入っているし、運動量もちょうどよい」と話した。

顧問の一人である松山貴俊教諭は「疲れたら休むなど、生徒個人のペースでできるように指導している。他の運動部と異なり大会で勝つといった目的がない分、生徒が自身の課題に合わせて判断している」と説明した。長谷川校長は「今後の継続性を考えると、朝の活動は顧問の負担が大きい」と課題を挙げた上で、総合型地域スポーツクラブの活用を強調した。同校では実際に、総合型地域スポーツクラブ「東深沢スポーツ・文化クラブ」との連携を進め、学校の部活動にない競技に挑戦したい生徒や練習をもっとしたい生徒の受け皿になっているという。