不正装置、学校と体育館に KYBが免震データ改ざん

オイルダンパーは減衰材として使われる(KYB提供)

油圧機器メーカーKYB(東京・浜松町)は10月16日、地震の揺れを抑える免震用と制振用の装置(オイルダンパー)について性能検査のデータを改ざんし、全国に納品・販売していたと発表した。不正な装置が取り付けられた建築物は全国で986件に上り、そのうち学校を含む教育・研究施設が53件、体育館を含むスポーツ・文化施設30件が含まれていた。

KYBは学校名など施設名を公表できないと説明する一方、「震度6強から7程度の地震に耐えられることを確認した」としている。国交省の指示を受け、不正な装置を交換する方針だ。

菅義偉官房長官は17日の記者会見でKYBのデータ改ざんに触れ「誠に遺憾である。国土交通省で、該当する建物の安心・安全の確保、再発防止のためにしっかりと対応していく必要がある」と述べた。大阪府の松井一郎知事は同日の記者会見で、府庁本館に同社の不正装置が設置されていることを認めた上で「免震装置は不良品であり、われわれが注文した物とは違う物が納められているので、きちっと補償してもらわないといけない」と語った。

KYBによると、2000年3月から今年9月までの間に製造・販売したオイルダンパーについて、国の基準や顧客の求める基準を満たさない「不適合品」を対象に基準に適合するよう検査データを改ざんしていた。

不正な免震用オイルダンパーの設置は、教育・研究施設で46件、スポーツ・文化施設で25件あり、不正な制振用オイルダンパーの設置は教育・研究施設で7件、スポーツ・文化施設で5件あり、それぞれ学校や体育館が含まれている。

ダンパーは地震の力を遮断したり、振動エネルギーを効率よく吸収したりして建物を守る装置。

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