教員に残業代、賛成8割超 変形労働制も非現実的

変形労働時間制に対する教員の考え

教員にも残業代を支払うよう、制度を見直すことに8割以上の教員が賛成――。日本労働組合総連合会(連合)は10月18日、教員の勤務時間や勤務制度の見直しに対する意識調査の結果を公表した。中教審の「学校における働き方改革特別部会」で現在、導入が検討されている変形労働時間制について「非現実的」とする考えが多くを占めた。

調査は2018年9月に全国の小・中・高校、特別支援学校などの公立校に常勤やフルタイムの非常勤として勤務する20歳以上の教員1000人を対象に、インターネットを通じて実施した。

それによると、学期中の勤務時間を長くする分、夏季休業期間中などの労働時間を少なくしたり勤務日を減らしたりする変形労働時間制について、「4月1日に、5月中の全ての勤務日について、勤務時間の長さをあらかじめ、決めておくことは現実的だと思うか」と聞いたところ、▽とてもそう思う 4.4%▽まあそう思う 12.0%▽あまりそう思わない 23.1%▽まったくそう思わない 57.7%▽分からない 2.8%――だった。また、「1カ月のうち、業務が少ない日には勤務時間を6時間とすることは現実的だと思うか」と聞いたところ▽とてもそう思う 9.0%▽まあそう思う 19.4%▽あまりそう思わない 23.5%▽まったくそう思わない 46.0%▽分からない 2.1%――で、いずれも否定的な意見が肯定的な意見を大きく上回った。

「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法(給特法)」を想定した質問で「勤務時間外に行った授業準備・成績処理・調査報告物の作成などの業務を勤務とするような制度の見直し」の是非は▽賛成 64.6%▽まあ賛成 21.6%▽まあ反対 3.1%▽反対 6.6%▽分からない 4.1%――で、「教員にも残業代を支払うような制度の見直し」では▽賛成 64.1%▽まあ賛成 22.2%▽まあ反対 3.4%▽反対 3.2%▽分からない 7.1%――となり、いずれも見直しに賛成する意見が8割を超えた。

連合の神津里季生会長は「多くの教員が過労死ラインを超えて働いている実態がある。給特法の制定当時とは状況が全く違う。その矛盾を抱えながら苦労して働いているのが教員だ」と指摘した。中教審の特別部会委員でもある相原康伸事務局長は「学校現場への変形労働時間制導入の議論は理由と目的が欠けている。研修などが入る8月に労働時間が少ないという実態はない。特別部会で策定することになるガイドラインに法的拘束力を持たせないと、社会全体の働き方改革の流れから教員だけが取り残されかねない」と懸念を示した。

あなたへのお薦め

 
特集