高3自殺で文科省に要望 父が指導行き過ぎ根絶求め

スポーツ指導における暴力根絶を訴える新谷聡さん=10月19日午後5時すぎ、板井海奈撮影

岩手県立不来方(こずかた)高3年のバレーボール部員、新谷翼さんが7月に自宅で死亡しているのが見つかった自殺を巡り、父親の聡さんが10月19日、文科省を訪れ、スポーツ指導における暴力や暴言の根絶を求める要望書を提出した。

省内で記者会見した聡さんは「長野県や大阪府のバレーボール部で体罰問題が続けて起こっている。あまりにも部活の環境が劣悪だ。放置して次の犠牲者が出ないよう、継続した調査を強くお願いしたい」と訴え、全国的な調査や具体策の実施を求めた。

聡さんによると、翼さんは高校1年生の時からバレーボール部に所属し、主力選手だった。代理人によると、8月に実施した県教委の調査で、顧問の男性教諭が翼さんに対し「お前はばかか」「脳みそは入っていないのか」などの暴言を吐いたり、バレーボールを顔に当てたりする暴力行為があったと一部の部員が証言した。さらに遺書には「ミスをしたら一番怒られ、必要ない、使えないと言われました。高校でこれなら大学で生きていけるはずがないです」と記され、精神的に追い詰められたことが推認されるとした。

要望書は顧問の暴力や行き過ぎた指導が自殺の原因だと指摘し、スポーツ関連団体が2013年4月に採択した「スポーツ界における暴力根絶宣言」に違反していると主張した。一方、顧問は前任校でも指導中の暴力・暴言を巡り、生徒側から損害賠償請求訴訟を起こされた点を問題視し、県教委の責任も追及している。