半数の学校で「がん教育」文科省が初めて調査

がん教育の校種別実施状況

全国の半数以上の小・中・高校でがんやがん患者への理解を深めるための「がん教育」が実施されていることが10月23日、文科省が公表した2017年度「がん教育実施状況調査」の結果で明らかとなった。16年12月に改正された「がん対策基本法」でがん教育に関する条文が新たに盛り込まれたことから、同省が初めて調査した。

調査は全国の国公私立学校3万7401校(小学校2万95校、中学校1万325校、義務教育学校48校、高校4907校、中等教育学校53校、特別支援学校1135校)を対象に、17年度のがん教育の実施状況を把握した。

それによると、がん教育を実施した学校は2万1239校で全体の56.8%に上った。学校別に見ると、▽小学校 1万771校(52.1%)▽中学校 7192校(64.8%)▽高校 3276校(58.0%)――となった。

実施した学年で最も多かったのは、小学校が6年生で1万417校(96.7%)、中学校が3年生で6688校(93.0%)、高校は1年生で2969校(90.6%)だった。

実施した教科、領域では「体育・保健体育の授業」が1万9728校と9割以上を占め、「特別活動(1562校)」や「道徳(611校)」もあった。

がん経験者や専門医など外部講師を活用した学校は2676校だった。「健康と命の大切さについて主体的に考えることができた」「がんに対する知識・理解が深まった」と肯定的な意見がある一方で、「講師との打ち合わせを事前に行わないと、講師の話す内容と学校の要望にギャップが生じる」と課題を指摘する意見もあった。

外部講師活用を除く、各校の工夫事例には▽養護教諭と連携した指導▽授業参観やワークシート記入などを通じた保護者への啓発▽保護者や将来の自分へのメッセージ作成――などがあった。

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